日本の人口動態について

総務省の人口動態を使って日本の人口について調査した。

1. 人口の増減の特徴

  • 1970年代~2000年代初頭
    人口は一貫して増加傾向を示しています。この期間は高度経済成長期やその後の安定成長期に該当し、出生率の高さや移民が背景にある可能性があります。
  • 2000年代初頭~2010年代中頃
    人口の増加が停滞し、横ばい状態となりつつあります。この時期は少子高齢化の影響が顕在化し始めた時期と一致します。
  • 2010年代中頃以降
    緩やかな人口減少が見られます。これは出生数の減少や死亡数の増加(自然減)、および若年層の減少が原因と考えられます。

2. ピーク時期

  • 総人口は2000年代初頭から中頃(具体的には2008年頃)にピークに達しています。この後、減少傾向に転じています。

3. 減少の加速度

  • 減少は2015年以降顕著になっており、特に近年では減少率が加速しているように見えます。この背景には、出生率低下、高齢化の進行、移民政策の影響が挙げられます。

4. 人口減少の社会的影響

人口減少は、労働力人口の縮小、地域経済の衰退、社会保障制度への負担増加といった社会的影響を引き起こします。また、コロナ後半の2021年からは特に減少がみられており、コロナ下での婚姻が減ったことが予想されます。

婚姻件数

戦争と社会的影響

  • 1940年代前半(第二次世界大戦期)
    婚姻件数が大きく減少しており、戦時中の混乱や社会状況が影響しています。
  • 戦後(1945年以降)
    戦後復興期には婚姻件数が急増しており、「団塊の世代」の基礎となる結婚ブームが見られます。

高度経済成長期(1950~70年代)

  • この期間では婚姻件数が安定して高い水準を保っています。
    経済成長に伴う安定した生活基盤が結婚を後押ししたと考えられます。

バブル経済崩壊後(1990年代以降)

  • 婚姻件数は1990年代から減少傾向が続いており、特に 2000年代後半以降 その傾向が加速しています。
    社会経済の不安定化や価値観の多様化(非婚・晩婚化の進行)が要因と考えられます。

3. 特徴的なピークと谷

  • 1950年頃: 戦後の婚姻件数ピーク。
  • 1970年代: 婚姻件数が過去最高(100万件超)を記録。
  • 2020年頃以降: 婚姻件数が大幅に減少。2025年時点では40~50万件台と推測される。

4. 近年の課題

  • 少子化と結婚の関連性
    婚姻件数の減少は出生率の低下に直結しており、少子高齢化を加速させる要因の一つです。
  • 価値観の変化
    結婚以外の生き方を選ぶ人が増加し、婚姻件数減少に拍車をかけています。
  • 経済的要因
    若年層の収入減少や雇用の不安定さが結婚を妨げる一因となっています。

参考

総務省 人口動態について